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2013/09/01

31. 今宵、フィッツジェラルド劇場で / A Prairie Home Companion (2006)

[雑あらすじ](5月に見ました…)
ロバート・アルトマンの遺作。ラジオ音楽番組の生放送が行われる劇場が舞台。長年続いてきた番組の最終回の日に、劇場で起こる群像劇。

[感想メモ]
ここで描かれるラジオ放送は実在しており、作中ではそのラジオの説明はほとんどないので、それを知っているか否かでまた少し印象も変わってしまうかもしれません。ですが、何も知らない私でも十分味わい深い作品だと思えました。
メリル・ストリープが歌う場面、彼女がアップで映る時、画面にぐっと引きこまれてしまったんですよね。ステージの映像で、何か込められた台詞を言うわけでもなく、ただ歌っているだけなのに、見入ってしまう。すごい。それだけ彼女の演技には惹きつけるものがあるし、それを最大限に活かすようなスタッフや演出もいいな、と。これからアルトマン作品少しずつ見ていきたいですね。天使の輪の光(作中に登場する「天使」が現れるときに後ろの蛍光灯が天使の輪のように光る)など、細かいこだわりも素敵でした。あと、本編と関係ないけれど、劇場のグリーンの壁が好きでしたね。楽屋の雰囲気も良い。

ついていた音声解説がこれまた良かったです(…個人的にはケヴィン・クラインの声がツボ)。アルトマンとクラインの二人の解説だったのですが、彼らのユーモア溢れるやりとりが最高でした(レンタルでも特典映像入ってると本当嬉しいですよね)。特に記憶に残ったのは、楽屋に配置された鏡の話。どこか一点に観客の視線を集中させるような撮り方じゃなくて、鏡の中に様々に分散された「見るもの」を観客が選択するようにしている…といった内容でした。

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