映画ブログのはずがゲームブログになりつつある。そんなブログ。

2013/08/28

30. 河童のクゥと夏休み / Summer Days with Coo (2007)

(5月に見ました)
この映画の監督である原恵一の最新作公開に合わせたイベント(映画「はじまりのみち」試写会とシンポジウム)に備えて、この映画を借りてきました。シンポジウムでは原監督だけではなく、細田守監督、樋口真嗣監督のお話を聞くこともでき、非常に勉強になりました(なんて贅沢なイベントなのかと感動です)。私は、彼がクレヨンしんちゃんの監督をしていた時に毎週放送を観ていた世代で、劇場版で言えば、オトナ帝国大好きです。そうそう、以前何かの受賞に際して原監督がコメントしていた文章が非常に印象に印象的だったんですよね。あのプレスリリースみたいなの、部屋のどこにやったかなあ…

[雑なあらすじ]
夏休み。小学生の康一は、地割れに巻き込まれて江戸時代から生き埋めされていた河童のクゥを拾う。

[感想]
泣きましたね…なんだか大衆の描き方がしんちゃんぽくて面白かったです(同じシンエイ動画制作ですし)。終始子供or河童目線のローアングルが多いです。
クゥの声がとても良い。こういう河童いるなって(まあ実際はいないんですけど)思わせてくれる。基本的に中心人物の心情は抑制されていて、むしろ周りの人間の仕草がうるさく思える(あまり好きじゃないところもありました)。しかしながら、しっかりと中心人物に感情移入できるんですよね。
一番記憶に残ったのは、最後のコンビニのシーンです。最初ちょっとリアルで気持ち悪く見えたクゥが、知らぬ間に愛おしくなります。見ているうちにフシギな魔法にかかったような、そんな映画でした。この映画のキャラデザ(特に人物は小綺麗なアニメっぽさがないので)は好き嫌いあると思いますが…私は作中の絵より水彩や鉛筆で書いてある設定画のほうが素敵だと思いました。平凡や普通っぽさを感じる、おそらく意図のあるデザイン。

[追記]
イベントで原監督にお会いしたこともあり、この映画を見たあとに色々と本を買いました。この映画の後日談が書かれている『河童のクゥ 6年目の夏休み』と、もう古本しかないと思うのですが『原恵一と「河童」の長い旅―河童のクゥと夏休み公式ガイドブック 』もかなりおすすめです。前者は小説(後日談もありますが、映画の内容をなぞる部分も多いです)で、後者はスタッフインタビューや絵コンテ・アートワークなどが収録されています。
[さらに追記]
中古ですがコレクターズ版のDVDを入手しました。また何か気づいたことがあったら追記します。


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